赤ちゃんの頭の歪みが起こってしまう原因は様々あります。ひまわり中央整骨院では毎月10件以上のべ1,000件以上の頭の形について相談をいただく中で、特に共通して頭の形が歪んでしまう赤ちゃんの特徴を3つにまとめました。もし1つでも当てはまることがあるようでしたら、少しでも早めにご相談することをおすすめ致します。
赤ちゃんの頭が歪みやすい原因【3選】
1、向き癖(姿勢の偏り)
赤ちゃんは同じ方向ばかり向いて寝ることが多く、特定の部位に圧がかかることで頭の形が変形しやすくなります。特に「斜頭症」と呼ばれる左右非対称の歪みや、「短頭症」と呼ばれる後頭部が平らになる状態が起こりやすいです。
2、産道を通る時の圧力
出産時に産道を通るときに、赤ちゃんの頭に強い圧力がかかることで、一時的に頭の形が歪むことがあります。特に難産や吸引分娩・鉗子分娩の場合、頭の形に影響が出ることがあります。ただし、多くの場合は時間とともに自然に戻りますが稀に産まれた後の生活で悪化することや頭の歪みが戻らないことがあります。
3、骨の柔らかさと外部からの圧力
赤ちゃんの頭蓋骨は大人に比べて非常に柔らかく、まだ完全に形成されていないため、ベビーベッドやチャイルドシートなどの硬い面に長時間接していると、圧迫された部分が平らになったり歪んだりすることがあります。特に手がかからない赤ちゃんは長時間寝かせてしまうことがあり、赤ちゃんの頭の歪みがなかなか元に戻らないケースがあります。
赤ちゃんの頭の歪みの対策
1. 向き癖を防ぐ対策
赤ちゃんがいつも同じ方向を向いて寝ると、片側の頭が平らになったり、歪んだりする原因になります。これを防ぐための方法を紹介します。
① 寝る向きを交互に変える
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ベッドや布団の位置を変える
赤ちゃんは光や音のする方向を向く習性があるため、寝る向きを変えるだけでも自然に向きを変えることができます。
例:ベビーベッドの向きを定期的に変える、窓やドアの方向を意識して配置する -
頭の向きをやさしく調整する
赤ちゃんが寝ているときに、そっと反対側に向ける習慣をつけましょう。寝返りをしないうちは、ゆるやかに調整するだけでも効果があります。 -
おもちゃや親の位置を変える
赤ちゃんは興味のあるものに顔を向けるので、おもちゃをいつもと反対側に置いたり、話しかける位置を変えることで自然に向きを変えさせることができます。
2. 産道による歪みの対策(自然回復をサポート)
出産時の圧力で頭が歪むことはありますが、多くの場合は自然に戻ります。ただし、回復を促すためのケアも大切です。
① たくさん抱っこする
- 赤ちゃんの頭に一定の圧がかかる時間を減らすために、抱っこの時間を増やすと良いです。
- 縦抱きにすると頭への圧力が分散されます。(首がすわる前は、しっかり支えることが大切)
② うつぶせ遊び(タミータイム)を取り入れる
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タミータイムとは?
赤ちゃんをうつぶせにして遊ばせる時間のこと。首や背中の筋肉を鍛えるだけでなく、頭の圧迫を防ぐのにも役立ちます。 -
タミータイムのコツ
- 首がすわる前は、短時間(1回1〜2分)からスタート
- 柔らかいマットや親の膝の上でやる
- 顔を上げるようにおもちゃを使って誘導する
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注意点
- 赤ちゃんが嫌がったら無理に続けない
- 短時間でも毎日少しずつ取り入れる
3. 外部からの圧力を減らす対策
赤ちゃんの頭はまだ柔らかいため、長時間同じ姿勢でいると変形しやすくなります。
① 硬い寝具を避ける
- 硬すぎる布団やベッドは、赤ちゃんの頭が一方向に圧迫される原因になります。
- 適度に柔らかく、通気性の良いマットレスを選ぶのがポイント。
② 頭の形に合った枕を使う(※安全性に注意)
- ドーナツ枕やくぼみのある枕は、頭の圧力を分散させるのに役立ちます。
- ただし、 枕の使用は窒息のリスクがあるため慎重に。安全な商品を選び、必ず大人が見守る中で使いましょう。
- 道具だけでは良くなることはないので合わせてケアや日常生活に注意が必要です。
③ 抱っこ紐やスリングを活用
- 抱っこ紐を使うと、赤ちゃんの頭にかかる圧力を減らすことができます。
- 横抱きだけでなく、縦抱きや対面抱きを取り入れると、頭の形が整いやすくなります。
赤ちゃんの頭の歪みは赤ちゃん1人1人それぞれです。自然に良くなる赤ちゃんもいれば、そうでない赤ちゃんもいます。赤ちゃんの頭の歪みはおおよそ1歳を期に変化が難しくなります。少しでも不安な場合は専門的なアドバイスをもらえるところに相談をしてみてはいかがでしょうか?